人生は何が起こるかわからないもので、思わぬことで1000万円の借金を抱えてしまうようなことがあります。
住宅ローンを借りたものの勤め先が倒産してまって、1000万円の借金だけが残ってしまうようなこともありえます。
ここではそんな1000万円という巨額の負債を返済する方法について紹介します。
めったに起こることではありませんが、そんなこともあるかもしれないくらいに読んで、頭に入れておきましょう。

1000万円の借金を返すということが、どれくらい大変か…。
完済するためには、とにかく仕事量を増やすしかないということがわかります。
仕事量を増やせない人は、債務整理をすることで借金問題を解決しましょう。
1000万円という金額を債務整理するには自己破産をするか、個人再生を選ぶことになります。
それぞれの債務整理方法をした結果、どのような状態になるのか説明しています。
1,000万円の借金は返済することができるのか
まず考えなくてはいけないことは、1000万円の借金を返すことができるのか、ということです。
どうやっても返せないようであれば、自己破産などの債務整理を選ぶしかありません。
まずは、現実的に返済可能な額であるかどうかについて説明します。
1千万の借金は、それほど珍しくない!?
実は1000万円の借金というのは、借金として決して珍しい額ではありません。
例えば学生時代に奨学金を借りていた人は、卒業とともにいきなり1000万円の借金を背負うようなことがあります。
そして、長い時間をかけて返済している人がいますので、絶対に返済できないお金ではありません。
ただし、本格的に返済するとなると、会社員の給料で返済するには、実家暮らしにして収入のほとんどを返済に充てる必要があります。
もしくは、副業をしてそれらの返済に充てるかのどちらかしかありません。
返済そのものが絶対に無理だというわけではありません。
ですが、普通に働いているだけでは、そう簡単には返済できないと考えてください。
人の倍の時間働くくらいの気持ちがなければ、1000万円の借金は、その利息だけ返済するのがいいところです。
1000万円の借金を返済するための具体的な月日と返済額
では、1000万円という多額の借金を返済するには、毎月どのくらいの返済が必要なのでしょうか。
副業やクラウドソーシングサービスでお金をかき集めることはできるかもしれませんが、安定収入とまではいかないでしょう。
その間に会社が倒産したり、病気になったり、不慮の事故に遭う可能性だってあります。
世帯を持っているのであれば、月20万円という僅かな収入で家族を養っていかなければなりません。
もちろんかかる利息は膨らみますので、返済期間はさらに長くなるでしょう。
さらに言うなら、1000万円の借金を5年で返済するためには、少なくとも1年で200万円以上の返済が必要です。
すると毎月16.6万円、約17万円もの返済が必要になります。
こうなると副業にも本腰を入れなければ追いつきません。
このように、収入が多い方であれば完済も可能かもしれませんが、あまりにも現実的でないのがわかります。
1000万円の債務整理はどうすればいい?
会社員であれば、1000万円の借金は返済よりも債務整理のほうが現実的です。
借金の原因もいろいろあるかと思います。
投資の失敗やギャンブル、事業の失敗のどれをとっても、返済するのは簡単ではありません。
そういうときに利用したいのが下記のような債務整理です。
- 任意整理
- 個人再生
- 自己破産
債務整理は、借金問題に詳しい弁護士に相談することから始まります。
その後、弁護士が現状把握を行って、債務整理の方法について提案してもらえます。
任意整理の場合は、返済するのは元金だけで、利息が発生しないというメリットがあります。
しかし、3〜5年で返済しなくてはいけませんので、1000万円の借金では現実的ではありません。
このため債務整理をする場合には、必然的に個人再生か自己破産のどちらを選ぶことになります。
しかし、もし借金の原因がギャンブルである場合は、免責不許可事由にあたるため、自己破産ができないケースがあります。
ただし、自己破産に至る経緯や手続き後の態度によっては、裁量免責が認められる場合があります。
しかし、すべての自己破産で裁量免責が認められるわけではありません。
その人の返済状況や借金総額によって、選ぶべき債務整理方法は大きく異なります。
自己破産と個人再生で借金がどれくらい減るか
それでは自己破産と個人再生で借金がどれくらい減額されるのかについて説明します。
- 自己破産:借金残高 0円
- 個人再生:借金残高 200万円(借金が1000万円時)
まず分かりやすい自己破産ですが、基本的に借金がゼロになる代わりに、資産もゼロになる債務整理です。
自己破産をするとブラックリスト入りすると言われていますが、それは個人再生でも同じです。
自己破産のデメリットは、簡潔にまとめると以下のようになります。
一方個人再生では、1000万円の借金であれば、1/5にまで圧縮されるため、今後の返済額は200万円になります。
200万円支払う代わりに、住宅や車などの資産を手放す必要がないというメリットがあります。
シンプルに考えれば、資産となるものがない場合は自己破産を選びます。
守るべき資産がある場合には個人再生を選びます。
ただし、借金をしている状況というのは人それぞれで違います。
本当に最適な債務整理方法は弁護士と相談して決めるようにしましょう。
まとめ 債務整理をして返済のできる金額にするか自己破産
1,000万円の借金を返済するには、これまでの倍の時間働くか、債務整理をするかの2択です。
借金を全額完済したいと思うのであれば副業などをして、とにかく毎月の収入を大幅に増やしましょう。
そうしないといつまでたっても借金を完済することはできません。
公務員のように絶対に副業ができないような立場であれば、債務整理のための相談を弁護士にするようにしましょう。
高額な借金であるため、任意整理での返済というのは現実的ではありません。
自己破産か債務整理のいずれかの最適な債務整理方法を提示してもらい、借金問題を解決するようにしてください。