専業主婦をしている方は、自分で自由にできるお金を手に入れる機会がほとんどありません。
子どもが小さいうちは、フルタイムで働きに出ることも難しいです。
そのため、日々の生活費やちょっとした買い物のために、ついついお金を借りてしまうことも。
しかしそれがきっかけで借金が膨らみ、借金地獄に陥ってしまう主婦は数えきれないほどにいるのです。
このページでは50万円以上の借金経験のある主婦の方にアンケートを実施。
どのような理由でお金を借りることになったのか。
またどのように返済していったのかなどを調査しました。
今も借金に悩んでいる専業主婦の方の悩みを解決する糸口になればと思います。

アンケート結果から見る専業主婦24人の借金総額の平均は111.1万円。
最高借り入れ額は350万円となりました。
借り入れ先は2社以上から借りている方が多く、最高で7社以上から借りていた方もいました。
収入がないため、自転車操業の悪循環に陥りやすい傾向が見られます。
このような専業主婦の借金地獄の解決策は以下のとおりになります。
- 生活費を節約
- 家計の見直し
- 仕事を増やす
- 債務整理をする
詳細は本文を参考にしてください。
主婦に聞いた!借金をしたリアルな理由と借金総額の平均
実施したアンケート結果から、借金の理由と借金総額、また何社から借り入れていたのかなどをまとめていきます。
借金地獄のきっかけにはどのような原因があるのでしょうか。

結婚する前から看護師として働いていました。
職場で感じるストレスが多く、衝動買いだけが唯一の楽しみ。
結婚して看護師を辞めたあとも、お金がなくなり借金をしてまで服やバッグなどを買って散財していました。
(30代)

5年働いていた職場を辞めて、専業主婦をしながら別の仕事を探していました。
収入がない焦りから、ネットで見た電話占いを試しにやってみたんです。
そうしたらどんどんのめり込んでしまい、高額の借金をしてしまいました。
(20代)

主人の仕事が忙しく、寂しさを紛らわせるためにお金を借りた。
買い物やギャンブルに依存してしまい、止まらなくなってしまった。
(30代)
これらの理由の他にも、以下のようなコメントがありました。
- 生活費がままならなくて仕方なくお金を借りた
- 主人が自営業のため、自分の名義でお金を借りて店舗を増やした
- 引っ越し代、海外旅行代、手術費、ご祝儀代などのため
- リボ払いの仕組みがよくわかっていなかった
借金総額の平均は111.1万円、最高借り入れ額は350万円と極めて高額です。
借り入れ先は2社以上から借りている方が多かったです。
最高で7社以上から借りたと回答された方もいらっしゃいました。
また当時の夫の年収はどれくらいか、という質問には、「200万円台」と回答された方が一番多くいました。
経済的にかなり厳しい状況だったことがわかります。
専業主婦が借金地獄に陥りやすい理由とは?
それでは上記のように、専業主婦が借金地獄に陥りやすい理由をもう少し深く掘り下げてみます。
- 手軽にお金を借りることができる
- 専業主婦は元々の返済能力が低い
- 借金理由が「生活費」など、家族に内緒であることが多い
手軽にお金を借りることができる
専業主婦には自己収入がないため、どんなに多くても30万円くらいが利用上限額です。
しかし貸金業者からの借入や、クレジットカードのキャッシング枠など、手軽に借金ができてしまいます。
例え自分の収入がなくても、夫の収入証明書さえあればいくらでも借入ができてしまうのです。
また審査に関しても、過去に長期滞納さえしていなければ、傷がついているようなこともありません。
よって思っているよりも簡単に、働いていない主婦にとっては大きなお金を手に入れる手段となってしまうのです。
専業主婦は元々の返済能力が低い
前述のとおり、専業主婦は収入がなく、夫の収入からしか借金返済ができません。
しかし返済が追い付かない、と思った頃には、アルバイトやパートをしても月々の返済額に満たない、ということがほとんど。
例えば100万円の借金なら、1年間で返済するとしても、毎月約8万円ほどの返済が必要です。
これに更に利息が上乗せされますし、もっと少額ずつ返すなら返済期間が大幅に延びてしまいます。
結果、他の貸金業者に頼ってお金を借り、返済に充ててしまいます。
これを繰り返すことで、借金地獄に陥ってしまうのです。
借金理由が「生活費」など、家族に内緒であることが多い
アンケート結果にもありましたが、専業主婦がお金を借り入れる理由の大半が「生活費の穴埋め」です。
夫の稼ぎが足りないけど、育児も相まって働きに出ることもできない専業主婦。
毎日生活していく上で必要な費用に加え、「少しくらいなら…」と買い物してしまうこともあります。
ですが、こうしたお金の問題はパートナーには言い出し難いことです。
まず夫のプライドを傷つけたくありませんし、夫婦間でもお金は大きなトラブルの火種。
できることなら話を切り出したくない、と考えてしまいがちです。
こうした「言い出しづらい」状況が重なると、どうしても自分ひとりで借金を解決しようとしてしまいます。
そしてご紹介した通り、いまの世の中は専業主婦でもお金を借りやすい環境が整えられています。
やがて借金地獄に陥ってしまう…というサイクルが確立されてしまっているのです。
内緒で作った借金は、まさに地獄。相談できずに悩み続ける生活
借金を抱えるのは男女同じことですが、借金に悩み苦しむ度合いでいえば、女性のほうが大きいものです。
というのも、女性のほうが借金を作ることに恥ずかしさを強く感じる傾向にあります。
また、専業主婦のように経済力がない場合は、家族に借金が知られると離婚されるかもしれないという危機感から、借金をひた隠しにします。
そのため、精神的に追い込まれることも多く、まさに借金地獄をさまようことになります。

家族のいない日に書類が来るよう、日数を計算して申し込んだりした。
キャッシュカードを併用していれば銀行口座を開設しただけだと思われるので、それを利用した。
(40代)

絶対バレないよう、郵便物はすべて私が受け取っていました。
請求書も絶対にバレない場所に隠し、支払い終えたらすべてシュレッダーにかけて破棄していました。
(30代)
しかし自分ひとりでは返済が困難だと判断し、正直に打ち明けた方もいました。

最初主人には黙っていましたが、やがて告白。
主人は驚いていましたし、資金援助はできないと言われました。
ただ、まずは病気を治すことに専念してほしいとも言われました。
(30代)

もちろん呆れられましたが、二度と借金をしないように、それからまずは自分に相談してほしい、と言われました。
(20代)
「離婚の原因」として恐れているのか。
ただ切り出して怒られ、失望されてしまうのが怖いのか。
はたまた、家族に知られて離婚するように言われてしまうのか。
自分の借金についてパートナーに相談するというハードルはなかなか高いもののようです。
司法統計による離婚の原因ランキングは?
司法統計からみる2015年度の夫側の離婚動機は以下のようになっています。
参考:性別離婚申し立ての動機別割合の推移(1975-2015)
この中で債務に関わりそうなのは、7位「浪費する」12位「生活費を渡さない」でしょうか。
いずれにしても離婚の直接的な動機となっているのは全体の12.4%です。
アンケート結果でも、「呆れられはしたが、的確なアドバイスをもらった」などの声が多くありました。
専業主婦の借金はなかなか相談しにくく、相手方の両親にも迷惑をかけてしまうかも、と一人で考え込んでしまいます。
気が付いたときにはすでに自己破産するしかない状況になっているケースも少なくありません。
では、こうした借金地獄はどのように解決していけばよいのでしょうか。
地獄から生還した主婦の借金返済方法とは?
それでは、アンケートの調査結果からどのように借金を返済したのかを見ていきましょう。
大まかにわけると次の3つの方法になります。
- 生活費を節約した/家計を見直した
- 返済能力を上げるため、仕事を増やした
- 家族に内緒で債務整理をした
生活費を節約した/家計を見直した
まずは今すぐにでもできる方法。
カンタンなところから考えると、家計や生活費など、月の固定費の見直しです。
生活費を切り詰めて返済に充てるとなれば、日々のコツコツとした節制が必要です。
小さな子どものいる家庭ではさらに難しい方法です。
しかし、家計簿などをつける習慣は借金生活から脱出したあとにも活用することができます。
節約の具体的な方法としては以下のようなものが考えられます。
- 不用品や衣服の売却
- 食費の節約(まとめ買い、セール品、夕方ごろの利用など)
- 光熱費、水道代、ガス代の節約
- スマホ代を格安SIMにして、毎月かかる固定費を削減する

毎日の食事をふりかけご飯だけにしたり、トイレの節水や毎月の化粧品を100均のものだけにするなど、徹底的に節約しました。
(30代・借入額60万円)
返済能力を上げるため、仕事を増やした
毎月の返済が追い付かない専業主婦の方は、アルバイトやパート。
もしくは在宅ワークなどで少しずつでもお金を稼いで返済に充てるようにしてください。
返済期限に間に合わず、お金を借りてでも返す…。
ということを繰り返せば多重債務、ひいては自己破産などの手続きを検討しなければなりません。
借入額がまだ少ないうちから仕事を探しておくことが重要です。

つわりが来る大変な毎日でしたが、出産後にしばらく働けなくなることを考えると無我夢中でした。
(20代・借入額53万円)
家族に内緒で債務整理をした
誰にも相談できないまま借金を繰り返し、ついには自分で返済することができないような額にまで膨張してしまった…。
その時には、最後の手段として債務整理を行ってください。
債務整理のなかでも、毎月の借金額を見直す任意整理の手続きを取る方が多くなっています。
各市区町村の自治体に設けられた相談窓口や、弁護士事務所の無料相談などを利用しましょう。
借金総額や返済状況に応じてどの手続きを取ればよいのかアドバイスを受けることができます。
また、アヴァンス法律事務所でも女性専用の窓口が設けられました。
フリーダイヤル:0120-811-174
⇛【女性専用】アヴァンスレディース相談窓口の詳細はこちらをタップ

弁護士事務所へ駈け込んで、取り立てをストップしてもらい、債務整理をしました。
そこからは毎月最低額を支払って元金をだけを返済していけるようになりました。
(30代・借入額350万円)
特に数百万円以上に及ぶ借金になった場合、債務整理の手続きを取る方が多いようです。
自己破産となるか任意整理となるかは状況によって変わります。
ですが、「借金地獄で苦しんでいる方はまずは相談するべきだ」というコメントが相次いで寄せられました。

思い切って相談できる人や、無料相談所があれば相談してみる勇気も必要です。
何か良い解決策が出てくることもありますし、何より気が楽になります。
やってしまったことはもう過去。それ以上借金が膨らまないうちに、誰かに相談してみてください。
(20代)
弁護士に「家族に内緒で」と最初に伝えておけば、債務整理が自分以外の人に知られることもありません。
まとめ:専業主婦の借金は要注意。ダメになる前に相談しよう
「少しだけなら」という思いや様々な理由で、お金を借り入れてしまう。
そこから長い月日に渡って借金の自転車操業の借金地獄に陥る方は多くいらっしゃいます。
お金の問題はできることなら自分だけで、もしくは家庭のなかだけで終わらせてしまいたいことですよね。
しかし債権者と個人で交渉して借金額を圧縮することは難しいため、一般的には弁護士などの専門家に依頼して債務整理を行うこととなります。
借金は放置していてもなくなることは決してありません。
まずは最初の第一歩から、相談する勇気を持って解決していきましょう。