男性が借金をする理由として、意外にも多いのが「飲み代」などの交際費です。
毎日のように飲んで帰っていると当然お金がかかります。
飲み代はもちろん、お酒好きの方はとことん飲むまでお金を使ってしまいます。
仕事上の付き合いや取引先との接待、将来の出世も考えると欠かせないことですよね。
しかし、そうした交際費をきっかけにした借金が徐々に膨らんでいき…。
いつしか全く手のつけられない金額に膨れ上がっていた、ということは少なくないのです。
飲み代、酒代のためにできた借金が返済できなくなってしまったら、どのような解決策が考えられるのでしょうか。

飲み代のための借り入れは突発的なものである場合が多く、返済計画を立てずに借金をしてしまう方が多くいます。
また仕事関係で設けられる「お酒の席」は、長期的な付き合いを前提としたものが多いです。
定期的な飲み会のたびに借金をすることになり、結果として債務ばかりが増えていく傾向にあります。
いつしか飲み代ばかりでなく、生活費や遊興費まで借り入れで賄うようになります。
やがて借金を借金で返す「多重債務」に陥ってしまうことも。
見栄を張りたい、羽振りよく見せたい、という気持ちを抑え、まずは専門の相談窓口へ足を運んでください。
弁護士や司法書士が状況に応じて、債務整理などの手続きをアドバイスしてくれます。
詳しくは本文を参考にしてください。
断り切れない人付き合い。交際費を借りるとどうなる?
友達付き合いや同窓会はもちろん、仕事上断り切れない付き合いのための飲み会は社会人としては外せない機会です。
上司との付き合いはもちろんですが、後輩を連れていくとなれば奢り、彼女との付き合いでも奢り…。
そんなことが毎月続けば、あっという間に財布の中は寂しくなってしまいます。
もちろんそこから生活費や冠婚葬祭などの行事に応じて、費用を捻出しなければならなくなります。
消費者金融など、即日でお金を融資してくれる業者を利用しているサラリーマンは少なくありません。
しかし安易に交際費を借り入れてしまうことで、まるで「自分の収入が増えた」と錯覚してしまう方も。
きっかけは些細なことでも、多重債務の入口はすぐそこに
飲み代、パチンコ、生活費…。
きっかけはどんなに些細なことでも、一度借金をするとその感覚に溺れてしまいます。
特に飲み代として借金をした方は、「後輩たちにいい格好を見せたい」という見栄が生じます。
だから、どんなにお金がなくても、羽振りのいいよう振る舞ってしまう傾向にあります。
仕事の付き合いでいく飲み会はいわば「長期的な付き合いを前提とした会」です。
今後も定期的に飲み会は続くと考えたほうがよいでしょう。
そのたびに借金をして賄うということを続けていれば、当然借金地獄に陥ることになります。
限度額いっぱいまで使い込んではじめて、「これは借金なんだ」と自覚することになるのです。
しかし借金額が膨れ上がっているころには、すでに返済が追い付いていない状況。
他の消費者金融から借金をして返済に充てる、いわば多重債務の状態に陥ることになります。
多重債務に陥ったら。見栄を張らずにすぐ相談!
最初は軽い気持ちでの借金、いつか返せるだろう。
そうやって無計画に借りてしまえば、やがてそれはあなたの首を絞める破綻の足掛かりとなります。
自制ができないままでいると、やがて飲み代だけでなく、生活費まで借金で支払うようになります。
遊興費や全く必要ないものを買うときにまで借金を使うようになっていきます。
はじめこそ1万~5万円程度の少額の融資だったはずだった。
でもいつしか数百万円単位の負債を抱えることになった。
「まさか自分が多重債務に陥るとは思わなかった!」…。
そんな体験談はネット上でも多数散見することができます。
借金を借金で返すような状態になっていたら、速やかに地域の消費者センターなどに設けられている相談所に足を運んでください。
また、ネット上で無料相談できる専門家の窓口もあります。
時間がなく、今すぐに相談したいけど行けない…という場合に利用してください。
借金をそのままにしておくとどうなる?
お金を貸した債権者にとって、債務者がどんな理由でお金を借り、使用したかというのはあまり重要ではありません。
とにかく、「きちんと返済してくれるかどうか」を焦点にしています。
当然、一日でも返済期日に遅れればすぐに電話で連絡があります。
この催促はやがて厳しい督促に変わっていきます。
怒られるのではと無視を続けていると、最終的には裁判沙汰になることもあるのです。
1 | 催促、督促の電話、文書や請求書の送付による取り立て |
2 | 内容証明の送付(裁判で証拠となるため、訴訟申し立ての準備段階) |
3 | 訴訟を起こされ、強制的に敗訴 |
4 | 強制執行などの法的措置により、給与や財産の差し押さえ |
このような事態にならないためにも、返済期日に間に合いそうにない時には必ず貸金業者に連絡してください。
もちろん遅延損害金は発生し、返済の際には上乗せされることになります。
それでも、返済期日を改めて設定したり、事情を汲んで利息のみの支払いを提案してくれる業者がほとんどです。
しかしそれでは返済期間が延びるばかりで、元金は一向に減ることがありません。
根本的に借金を解決していくには、債務整理などの手続きを踏む必要があります。
飲み代、酒代でできた借金が返せない時の解決策
飲み会や酒代などで作ってしまった多額の負債が、返済不能となってしまった…。
そんな時、どのような解決策があるのかご紹介していきます。
- 借金を一本化し、管理を楽にする
- 債務整理専門の窓口へ相談しに行く
借金を一本化し、管理を楽にする
複数の貸金業者から融資を受けている時には、銀行系のおまとめローンがオススメです。
例えば、消費者金融3社からそれぞれお金を借りていたとします。
利息を含めても毎月の返済額は高くなりますし、返済日・振込先も3つあるので管理が大変ですよね。
しかしおまとめローンを利用することで、返済先が1つだけになります。
こうすることで返済の管理がしやすくなり、場合によっては返済総額も圧縮できることがあります。
ただし、消費者金融系のおまとめローンは高金利でメリットが薄い場合がほとんどです。
なので、銀行系のおまとめローンを主軸に考えていくとよいでしょう。
債務整理専門の窓口へ相談しにいく
借金を借金によって返す多重債務は、現在でも大きな社会問題として根差しています。
地域の国民生活センター(消費者センター)には、こうした多重債務に苦しむ方々向けの相談窓口が設けられています。
こうした相談窓口から弁護士、あるいは司法書士の紹介を受けて、債務整理の手続きに進まれる方が多くなっています。
参考:http://www.kokusen.go.jp/map_tajuusaimu/
その他にも地方公共団体が設けている相談窓口、法テラス、日本貸金業協会などがあります。
しかし借金に苦しむ方々本人には、こういった窓口の情報が行き届いていないのが現実です。
こうした相談窓口はもちろん、債務整理を専門としている弁護士事務所などでは、無料相談を受け付けています。
自己破産?任意整理?選ぶべき債務整理とは
債務整理となると、裁判所を通した手続きか、交渉を弁護士に委任して任意整理を行うかになります。
自己破産 | 免責を受け、借金をゼロにする。デメリットも多いため最終手段 |
個人再生 | その後3年間で完済を目指し返済計画を立てる。借金は原則1/5まで減額。 |
特定調停 | 調停委員と協力して債権者と交渉する。費用が安いが裁判所に通う必要あり。 |
任意整理 | 弁護士に交渉を委任する。借金が減額できるかは腕次第。 |
ざっくりと債務整理について説明すると上記のようになります。
酷い多重債務状態で、完済の見込みが全くない場合には自己破産。
今後も収入があり、少しずつでも返済していけるようであればその他の方法が提示されます。
この中で、最も選ばれているのは任意整理です。
理由としては裁判所を通す必要がないこと。
さらに、交渉を委任した段階で取り立てがストップすることなどが挙げられています。
相談先では、その人の状況に応じて専門家がアドバイスをしてくれます。
もちろん、借金の経緯や事情について叱責されるようなことはありません。
相談の際には明細書、契約書など資料を持ち寄るのが望ましいです。
まずは気軽に足を運んで、勇気を出して相談するところからはじめてみてください。
まとめ:相談するだけで気持ちが楽に。飲み会も大事ですが、自分の身も大事に
仕事の関係でどうしても断り切れない飲み会、というのは絶対にあるものです。
うまい断り文句を言える相手、そうでない相手。そ
もそもお酒が好きだから積極的に参加したい人、アルコールがダメな人…。
その方それぞれにお金を使う理由があります。
計画的なお金の借り入れ、融資は決して悪いことではありません。
しかし、飲み代が足りない、生活費が足りないから、お金を借りる…。
そうして返済に苦しんでいる以上、同じ理由で困っている方々はたくさんいるのです。
そういった方々のために、債務整理というセーフティーネットが用意されています。
なかなか踏み出すには勇気がいる手続きです。
それでも、口にして相談するだけでも気持ちがすっ、と楽になっていくものです。
お酒を絡めた付き合いも大切ですが、自分の心、そして体も大事にしていってください。